国家との関係における人間の位相は歴史的大転換を経てきた。とりわけ「20世紀国家」は、民族性同一原則、総動員体制、イデオロギー政治・全体主義体制などの点で特異な相貌を示した。この世界認識のもと、国家と人間の関係を公共性という角度から改めて問い直す。