退屈な宮廷儀式の日々にほとほと嫌気がさしていたイシュトヴァーンは、ついにモンゴールを離れようと決意した。ところが、まさに彼が脱出せんとするそのとき、沿海州代表団として、16歳のとき別れたカメロン船長がモンゴール宮廷に現れたのだ。自信を失いかけ、カメロンに救いを求めるイシュトヴァーン。その姿を軍師アリの邪悪な視線が追う-イシュトヴァーンをめぐる人間関係は、一気に緊張の度を高めるのだった。