アリのめぐらした恐るべき策謀によって、ユラニアは大公以下おもだった重臣を失った。その血の惨劇で息子を殺されたクムのタリオ大公は、怒りに燃えて挙兵、一路ユラニアを目指し軍を進める。いっぽう、イシュトヴァーンはクム軍をむかえうつため、手勢の騎士団とユラニア軍をひきつれ、クムとの国境へと進軍を開始するが…。ゴーラ統一をもくろむアリの野望によって、中原にふたたび戦火の嵐が吹き荒れんとしていた。