クムの三公子とユラニアの三公女による三組合同の結婚式。ユラニアの都アルセイスで行なわれるその婚礼の儀に、イシュトヴァーンはモンゴール大公の代理として参列するため、四千人のモンゴール騎士団をひき連れて出立した。この政治的な結婚によって、ゴーラ三大公国は、その平和と繁栄を約束されたかのようにおもわれた。だが、華やかな婚礼の裏では、おぞましくもおそろしい、血みどろの策謀がめぐらされていた…。