夏休み直前、関西の小学校でO157集団食中毒が発生した。給食主任として首都の小学校に勤務する新米教師・町子は、その惨状に大きな衝撃を受ける。「給食は本当に子供たちのためなのか」-調べていくうち明らかになる闇の部分。そしてその闇は、未解決のままになっていた給食廃止論者殺人事件の意外な真相へとつながっていく。現代における学校給食の意義を正面から問いかけた、渾身の書き下ろし小説。