生涯自分の寺を持たず、托鉢の乞食僧として過ごした良寛。質素で、自然を愛し、自然に根ざした生活を送った良寛は、まさに「スローライフ」の先駆にして最高の体現者だった。そんな良寛の暮らしぶりを身近に見ていた解良栄重の『良寛禅師奇話』にあるエピソードから、疲れてしまった現代人に向けた「豊かな生き方」のヒントを探る。