かつて世界は二つに分断されていた。核戦争の危機も迫っていた。そのとき音楽家たちは-。「クラシック後進国」のアメリカから世界を魅了したバーンスタイン、ソ連にあって当局にも屈しないムラヴィンスキー、そして「壁」のあるベルリンに君臨した帝王カラヤン…。冷戦とともに歩み、冷戦の終結とともにこの世を去った音楽家たちの姿から、戦後クラシック界の興亡を描き出す。