私たちはいつの間にか毎年交通事故で一万人以上の生命が失われるという現実を当たり前と感じるようになっている。しかし機械的な事故処理、「生命の値段」の決めかたに異を唱えるのは非常識なのだろうか。交通事故で最愛の娘を失った著者が、事故当夜から刑事裁判、賠償交渉、民事訴訟に至る「人間としての死」を取り戻すための闘いを綴る。