タイムズ・スクェアにハワイ州誕生の報が流れる頃、私立探偵ハリー・エンジェルはシフレなる男の依頼を受けた。かつて自分が後援した戦前の名歌手フェイヴァリットの行方を突き止めてくれというのだ。さほど困難な調査とも思えない。快諾したエンジェルは、しかし意想外の事態に直面する-占星術師、ヴードゥー教の巫女や信者、悪魔崇拝者と、一様に怪しげな関係者、そして彼らの間に相次ぐ凄惨な殺人。果たして背後に潜む悪夢のごとき真相とは…?正統派ハードボイルドとオカルトの魅力が融合されたアメリカ探偵作家クラブ賞候補作品!