凶悪犯罪の増加、家庭の崩壊、政府への信頼の低下-工業化社会から情報化社会への急速な変化は、その一方で、深刻な「社会秩序の大崩壊」を引き起こしている。インターネット時代を迎えた今、われわれの社会はどこへ向かっているのか?本書はアメリカ最高の知性が、現代社会の諸問題を徹底検証し、21世紀に進むべき道を提示したものである。著者はまず、脱工業化という巨大な波のなかで、従来の社会規模がいっせいに力を失いつつある「大崩壊現象」の本質を、最新データを駆使して明快に解き明かす。そして、この現象がいつまで続き、どうすればわれわれはこの大崩壊を乗り越えられるかを、斬新な視点から提言する。全体主義の終焉を予言するとともに、リベラル民主主義が抱える矛盾を鋭く指摘した大著『歴史の終わり』で全世界の知識人を震撼させたフランシス・フクヤマが放つ衝撃の21世紀論、ついに刊行。