ゴールドマン・サックス、メリルリンチ、ドイツ銀行に勤め、ウォール街のトレーダーとして活躍していた著者は、インターネット・バブルとその崩壊を目の当たりにし、そのときの人々の行動から金融リスクと生理学の関係に興味をもつようになった。母校ケンブリッジ大学に戻り、研究をはじめた彼に、意外な結果が見えてきた。金融恐慌が起きれば、そのストレスのため身体に影響があるのは自明だろう。だが、経済と身体の結びつきは、実はそれだけではない。トレーダーや投機家たちの脳と身体の関係から、バブルが発生し、経済恐慌が起こるとしたら…。そして、ホルモンの濃度を調べることで、今日、利益をあげるかどうかを予測できるとしたら…。大儲けにつながる勘を強化できるとしたら…。あなたは生理学をどう活用する?現場を経験してきた著者ならではの臨場感あふれるエピソードも満載。金融と生理学の新たな領域を紹介する、刺激的な一冊。