北朝鮮は「相手にするのはアメリカだけだ」という態度を崩さない。日本など眼中にないという強気の姿勢を一貫して見せつけ、アメリカを交渉の場に引きずり出そうと躍起になっている。もちろん追い詰められた独裁者の虚勢のなせることだが、それが北朝鮮問題を複雑なものにしていることも事実である。この問題を「日本vs北」の枠内だけで解決することは不可能だという冷静な確認のもと、世界唯一の超大国と「ならずもの国家」の対立の歴史を解きあかす。