鰹節店の丁稚から身を興し、幕末のどさくさに鉄砲商で巨万の富を蓄え、維新後は政治家たちに密着しながら手当たり次第に事業を拡大、勃興期の日本帝国主義と資本主義を具現しつつ一大財閥を築き上げた八方破れの"怪物"大倉喜八郎の矛盾に満ちた一生を、喜八郎82歳の時の妾腹の子が綴った成り上がり一代記。