近代日本の命運を決定づけた日本海海戦で、不世出の鬼才、秋山真之参謀と、大海戦を前に苦悩する東郷平八郎司令長官を支えた軍略の天才、島村速雄。戦のなかでも人道を忘れず、後に、市井からも連合艦隊司令長官を待望されるほどの人望を集めながら、生涯、自らの功を語らなかった稀代の名将の清廉な生涯。