老朽化した場末のバッティングセンター。経営するスーパーの粉飾決算で服役し、妻子と別れた流転の果てに、崎見邦彦はここに落ち着いた。明美という心のやすらぎも得た。だが一本の電話がその平穏を破った。服役時代の仲間・幸太郎に呼びだされ銀座のバーに向かった崎見を待っていたものは…。