祥五郎が師範代を務める道場に、朋輩を斬って藩を出奔した弟を捜しているという中藤春芽がやって来た。路銀が尽きた女武芸者を哀れに思う祥五郎は、密かに想いを寄せる香江の家に居候を頼む。が、祥五郎を間に挟み、微妙な雰囲気のふたり-。そんな中、盗賊に襲われた死体に、春芽と弟が編み出した太刀筋とよく似た刀痕を見つけた祥五郎は…。