二十キロ四方に無人の荒野が広がる鎌刈集落で、野地純平は自給自足で生きてきた。清河市はここに民間刑務所を誘致しようとしている。中学時代の同級生・泉敏郎は市の職員として純平に立ち退きを迫らざるを得なかった。だが、純平は断固拒否する。父と祖父が命懸けで開拓した山を守るために…。しかも獰猛な大型犬を従え、ライフルで戦うという。同級生同士の惨劇は幕を開けた。