フランス革命。パリに住む王党派の美しい英国貴婦人グレース・エリオットの人生は波乱にとんだものだった。ギロチンの刃に脅かされながら困難な局面を幾度もその機転と度胸で切り抜ける。人権宣言の光は恐怖政治の闇を伴い、彼女には革命の闇の部分が良く見えた。優柔不断でルイ16世の従兄弟でもあるオルレアン公。かつて愛した彼に王の助命を懇願する。やがて彼女もスパイの嫌疑で投獄され…。