屍の声-山間に響く私を呼ぶ声。祖母の意識は何処へ。猿祈願-秩父山稜の観音堂。老女はなにかを呟いた。残り火-風呂の焚き口で燃えあがる炎。憎しみの火が薪に絡みつく。盛夏の毒-炎天下。背後からふたりにしのびよるものは。雪蒲団-冬の新潟。隣家の窓から不思議なものが…。正月女-病み衰えていく体。夫と過ごす元旦はこれが最後なのか。