現代社会は過去も未来もない暗闇をひた走っている。21世紀という新しい時代を迎えたにもかかわらず世紀末の不安が色濃く残り、未来もまったく見透せない。未来はあたかもマルクス主義の衰退とともに20世紀に封印されてしまったかのようである。21世紀にマルクスの復活はありうるのか。行き先の見えないポスト現代を脱出する可能性をマルクスに読めるのか。マルクスの可能性を探る。