とほうもない夢を、現実とひきかえに生きてしまったヴェネツィアの悲しみ。その悲しみに静かに寄り添う作家のまなざしを追って、記憶の街への旅はつづく。撮り下ろしの写真と、書き下ろしエッセイでたどる、須賀敦子の軌跡第二作。