「教育も医療も無料の社会主義祖国」「地上の楽園」-朝鮮総聯が鳴り物入りで展開した帰国事業に煽られ、九万数千人の在日朝鮮人(日本人妻を含む)が北に帰った。本書の著者もその一人。ところが、希望に胸をふくらませて帰国した彼らが目にした祖国の姿は…。渡北から決死の韓国亡命を果すまで三十四年間にわたる悪夢の記録。