二人三脚で名作を送り出しつづけた夫・光世氏が明かす、三浦綾子もうひとつの物語。新聞の懸賞小説で1位入賞を果たしたデビュー作「氷点」から、口述筆記を始めるきっかけとなった「塩狩峠」、結核発病から光世氏との結婚までを記した自伝「道ありき」、そして最後の小説「銃口」まで。代表作15篇の執筆動機や取材・構想などの背景が綴られている。人間の罪、弱さ、愛、そして「ゆるし」を追求しつづけた三浦文学の真髄がここにある。