本書では、"グラフ理論の問題は実際にこんなふうに解かれる"ということをテーマに掲げ、可能な限りC言語による具体的なプログラムを示すか、あるいは演習を簡単に行えるようにすることによって、グラフ理論の読者への興味を抱かせるようにしている。さらに、内容的にも「原理がわかる工学選書」にふさわしく、通信網、交通網、電気回路網などのネットワークを題材にして、工学的で平易なものだけをとり上げ、グラフ理論のごく基本的な問題や著者が実際に高専の授業などで扱っている範囲にとどめている。