マヨイガ-「一伏」が早池峰山に封じた異界の消滅によって、遠野の異変は最悪の事態を免れた。しかし執拗に巡らされた敵の奸計は、遠野にあらたな火種をまく。『本家』神島が北方水気を攻略するため、自分たちと手を結ぶか中央の侵出を許すかの選択を東北側にせまってきたのだ。「東北と『本家』が決裂すれば、敵の罠にはまる」弓生が呟いた時、進退窮まった東北側にあって、昆が下した決断とは何か。そして、羅〓の名のもとに暗躍する真の敵の正体とは、いったい-。