苛烈なまでの現実批判と、その虚しさから生まれる句歌が織り交ぜられた本書から、佐高信の実相が透けて見えてくる。著者の複眼的な眼差しの奥底に溢れる人間讃歌。それが激辛コラムに「曲球」の味わいを加味するのだ。