「左派の入閣はどうか」「サッチャーは軍艦を出すか」と昭和天皇は聞かれた。「高見山は残念だったろうな」とも言われた。断片的に伝えられるだけだった天皇の肉声を、歴代首相経験者や官僚に取材し、魅力的な素顔を浮かび上らせた労作。戦後政治と天皇の関り、また現在の皇室のあり方について考える上で必読の書である。