「西遊記」に登場する白い鸚哥にかねがね関心を抱いていた著者は、西洋の古地図の中にそのイメージを発見し、十六世紀の東西文化交流史の一端を探り、ついで関心は古地図とパラレルな関係にあった星座図のなかの鯨座にいたり、話題は龍との関係性に及ぶ。そして龍から博山炉へ…。イメージがオブジェが連鎖し、円環する博識あふれるエッセイ集。奇想の博物誌。