主人公のマイクは、ベルリンのギムナジウムの8年生。家庭は不穏だし、学校では、ただ目立たずにいる。退屈な毎日だ。そこへ、へんな転校生がやってくる。チックという名だ。マイクは不良じみたチックと、行きがかり上、旅にでることになる。それも、オンボロ車を無断で借用して。破天荒なチックのやり方に、はじめは面食らっていたが、その自由気ままな心根に、マイクは魅力を感じる。二人の人生にとって忘れがたい旅がはじまる。 ドイツ児童文学賞、クレメンス・ブレンターノ賞、ハンス・ファラデ賞を受賞。現在16カ国で翻訳されている。