武田家に仕える津島智之介と小杉隆之進は、十五の時に初陣を共にした同志だった。だが、智之介は、隆之進の妻で、自分の元許嫁であった菜恵と密通していた。そんなとき、隆之進が何者かに殺され、智之介に嫌疑がかかる。汚名をそそぐため、そして罪の意識から、死の真相をひとり探り始めるが…。