「信用」「情報」「忍耐」「才覚」「倹約」をモットーに一世を風靡した近江商人の「商いの原点」と天秤棒精神。天下取りの苛烈な時代を背景に、"信用"第一の着実な歩みが生み出す世界を切り開いていった男と、目まぐるしい闘争が繰り返される権力の世界に生きた男の生涯を通して、現代の日本人の生き方、経営のあり方を問うた雄渾の長編小説。