まぶたにうかぶママの顔は、いつも笑っています。笑うことしか知らないみたいに。もう一度、生きているママにあえたら!でも、ママも、ママの笑顔も、この世にはもどってきません。彫刻家のパパは、ママのほほえみを聖母マリアの像にきざみつけたというけれど、石の顔がほんとに笑っているのかどうか、ウラにはよくわかりません。それは、ウラがまだ子どもだからでしょうか。おとなになればわかることなのでしょうか。