• 著者加納邦光/著
  • 出版社清水書院
  • ISBN9784389411824
  • 発行2001年0月

ビスマルク

第二次世界大戦以前の日本でのビスマルク評は、いわゆる「鉄と血」の意志で対デンマーク、対オーストリア、対フランス戦争で勝利を収め、ドイツを統一した建国の大立者というものであった。これが民主主義の時代になると、「文化闘争」や「社会主義者鎮圧法」などで強権を振るった保守反動の政治家、そしてヒトラーにつながる血なまぐさい軍国主義者というイメージが強くなり、一般に敬遠されるようになった。本書では、ビスマルクの実像に迫るため、ビスマルク個人の私生活とその生身の人間像にも視線を向ける。そしてビスマルクの政治と彼の成し遂げたドイツ統一の意味を、当時の日本との関連、また1990年のドイツ再統一や「欧州連合」との関連も踏まえながら、今一度、検証しようとするものである。

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