深夜の路面電車に乗り合わせた男女の会話は、やがて不思議な結末へと…ふわりとした余韻を残す表題作のほか、急場しのぎにでっち上げ、リールの順番さえ間違えて上映した映画がベネチアでグランプリを受賞してしまう「ドラゴン真夜中に踊る」、ゴルフ場で偶然知り合った同名の老人の過去と自分の過去が、徐々に混じりあっていく「19番」など、いずれも"SFの抒情詩人"ならではの25編。