亜熱帯の戦場で、氷雨の原野で、深夜の書斎で、一本の指となり、創造の起爆剤ともなるライター、パイプ、万年筆、ジーンズ、帽子…。時間と空間と、生と死の諸相の中を旅する作家。そしてそこにはいつも、物言わぬ同行者(小物たち)があった。死物を生物に変える日々の回想。