「わたしは比較的辺境を旅することが多いが、ときどき眩暈を覚えるような光景に出くわすことがある。そこでは人間があまりにも簡単に殺されるのだ……。 国家に対する犯罪。 国家による犯罪。 本書はその二つの相関についてのささやかな旅の報告である」(「序にかえて」より) キューバ、メキシコ、中国、クルディスタン、イタリア…世界の辺境では、いま何が起きているか? 『山猫の夏』『砂のクロニクル』など傑作冒険小説を描き続ける作家が20年ぶりに世に問うた巨弾ルポルタージュ。