地球が急速に狭まりつつある今日、文化の共有が可能となる一方、固有の文化をいかに保持していくかも課題である。カルチャーの壁を越えて日本人が外国で暮らすとは、どれだけ相手の立場になれるかということである。本書は日本にとって永遠の課題である、異文化への対応と理解・協力の問題を、インドネシア人の多彩な生活、地誌と文化、歴史と現代の面から堀り下げた、元ジャカルタ駐在、一日本人銀行員の体験的文化論である。