市民生活の隅々まで影響をおよぼしている予算は、どのようにして決定され、いかに使われているのか。予算の獲得と実行に、官僚と背後の利益集団は、どのようなルールのもとで、どんなテクニックを用いているのか。内閣と国会は、利益の争いをコントロールできているのか。それは、他国のばあいとどこが違うのか。予算にみる日本独特のシステムとは何か。誰にも関心がありながら、その実態がつかみにくい予算のメカニズムを明快に説き、「国民の財布」としての予算のあるべき姿を提案する。