「大国」としての存在感を増す中国。農村問題、官僚汚職、メディア規制など、歪んだ社会構造に蝕まれてはいるが、中国の経済成長率が六〜八%を維持するならば、二〇一五年ごろにGDPは日本と肩を並べるだろう。これは、東アジアに日本と中国という二つのパワーが登場することを意味する。そのとき、日中関係はどうあるべきなのか?本書では、反日・反中感情の構造、米中関係の実態、東アジア共同体の可能性などを冷静に分析し、「巨龍」のゆくえを大胆に展望する。中長期的な視点から日中関係を正しくとらえるための必読の書。