人はなぜ数学に魅了されるのか。世の中の役に立つだけでなく、それ自体の美しさがあって、快いものだからだ。「数学は芸術に似ている」-では、その美しさとはどういうもの?一般向けの数学書を多数執筆し、そのわかりやすさに定評のある著者が見せてくれるのは、イメージ豊かで精緻な数学の世界だ。話題は代数・幾何の基本から群論、線型代数、そして4次元の幾何学、ゲーデルの不完全性定理、コンピュータのしくみまで多彩。図版を巧みに使いながら、直観からのアプローチで現代数学の姿を展望する。