捕らわれていた幻に亀裂が入ったら、一度すべてを壊してしまえばいい。自分の生命の奥底にある「リアル」を、この現実世界の中で再生させることで、もはや幻想を必要としない自分を見いだせる。女たちはもっと「心地よく」「楽に」生きることに貪欲だから、そう思うのである。なぜ、日本のオヤジたちは、自分を上手に癒せないのか?援助交際で女の子を買う同じ世代が「将来、母となる少女を守れ」と聖少女幻想を振りかざして怒っている。外部からの幻想を注入され続けて来た男たちが、「自尊心」のリニューアルをはかるのは、膨大なエネルギーを必要とする。