慶応三年、万国博覧会に出席する徳川昭武の随行医として渡欧した三十一歳の医師・高松凌雲。パリの医学校「神の館」で神聖なる医学の精神を学んだ彼は、幕府瓦解後の日本に戻り、旧幕臣として箱館戦争に身を投じる-。壮絶な戦場において敵味方の区別なく治療を行った、博愛と義の人の生涯を描く歴史長篇。
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