殺人現場の家を訪れたビルギッタは、密かに数冊のノートを持ち出した。その中に“ネヴァダ”の文字を見たからだ。それはスウェーデンの寒村とそっくりの事件が起きた土地。日記は1860年代、アメリカ大陸横断鉄道施設工事の現場監督が残したものだった。貧しさにあえぐ19世紀の中国の寒村、鉄道建設に沸く開拓時代のアメリカ、そして発展著しい現代の中国、アフリカ。現代の予言者マンケルによる、ミステリを超えた金字塔的作品。