政府機関の優秀な諜報員でありながら、裏切り者のレッテルを貼られ、組織を追われた男・加賀哲。高級クラブの経営者として静かな人生を送っていた彼のもとに、助けを求める声が録音された一本のカセットテープが届いた。声の主は共に組織を追われた同僚・牧野。そして自身も何者かに襲われた。牧野のもとへ向かう加賀の胸に、過去の苦い事件が蘇る…。ベストセラー作家の処女長篇。