本書は、著者がおよそ三〇年間にわたって書きためた文章を、"革命"と"通俗"というテーマを基準としてセレクトして、時系列に配列した論文集である。そのため、掲載誌の性格、テーマの差異、発表時期の隔たりなどの条件の違いによって、各論文間における不統一や、現在の研究水準からのバラツキなど、不可避的な問題が残ることになったが、中国が「文革」から「改革・開放」へと激動する時期にあって、同時代的に文学方法上の転換を求めた試行錯誤の軌跡である。