従来「停滞」の一言で片づけられてきた江戸時代後期の人口は、現実には地域ごとに激しく増減していた。本書では、濃尾地方の一農村・西条村を例にとり、歴史像解明の宝庫ともいうべき宗門改帳の分析を通して、個人レベルにまで及んだ農民生活史を描きあげる。