戦後日本の外交は、アジアへの負の歴史を清算しないまま、徹底した親米路線を軸に展開されてきた。「経済大国」日本への期待が高まり、中ソをはじめ国際環境が大きく変わろうとしているいま、日本には日米安保体制に代わる道はないのか。四半世紀にわたって外務省生活を送った著者が、自らの経験と反省のうえに鋭く問題提起する。