著者にとっての教養とは、「生きていくために身につけるべき機能」のことである。狂言師が舞台をつとめるための教養は「型」である。その「型」を個性・経験でアレンジしながら使っていくことで表現になる。これが狂言の一つの道筋である。時空を超えて疾駆する狂言師「萬斎」はこうして造られた。