ブルターニュやラングドックを始め、様々な言語と民族をかかえたフランスは、民族学の格好の対象である。本書は、民俗学と民族学の歴史をたどりながら、「単一文化幻想を打ちこわし、多様性をいかに発見するか」という課題に答え、異文化のせめぎ合うフランスの実像に迫る刺激的な一冊である。