1879(明治12)年、お茶屋「大友」に生を受けた多佳は21歳で落籍されるも、2年後、相手に先立たれ、再び芸妓に。和歌や絵を嗜む"文芸芸妓"として名を馳せた多佳は多くの文人・画家たちと交流、祇園を文化サロンにまで高める。華やかな祇園を舞台に愛と孤独に揺れた生粋京女の一生を、雅豊かに映し出す。